土地を中心とした不動産相続に係る近況(第1回)

2022.10.03|実務研究

1.路線価とは
路線価は、国税庁が毎年7月1日に発表する相続税及び贈与税を計算する際に土地を評価する際の1㎡当たりの金額です。路線価図に示されます。
路線価は、土地の価格の一つの指標で時価ではありません。

様々な地価の指標を整理すると以下のとおりです。

公示地価 基準地価 路線価 固定資産税評価額
評価時点 1/1 7/1 1/1 1/1
公開日 3月下旬 9月下旬 7月1日 4月頃
算定機関 国土交通省 都道府県 国税庁 市区町村
目的 公共事業用地の算定、理論上の時価 標準的な価格、公示地価と補完関係 相続税及び相続税の計算 固定資産税の計算
価格の基準 100 100 80 70

公示地価、基準地価は理論上の時価と考えられています。
市場で実際に売買される時価(実勢価格)とは異なりますので、ご注意ください。


さて、上の図は弊社の所在地周辺の路線価図です。
正面路線価は920Cなので、1㎡あたりの価額は920千円⇒920,000円になります。
一坪あたりでは、92万円×3.3㎡=約303万円になります。
アルファベットのCより、借地権割合70%であることが確認できます。

令和4年の路線価の推移と時価との関係
令和4年の路線価は全国平均でR3年より0.5%上昇しました。
新聞報道によると都道府県別で上昇したのは20都道府県で、下落したのは27県でした。
弊社が所在する東京都は2年ぶりに上昇し、平均で前年比1.1%UPしました。路線価については、このように若干の上昇となっていますが、時価については路線価以上に上昇しているように実務を行っていると感じます。
「コロナの影響はあるようでない?」というのが率直な感想です。
特に東京都心部の立地の良い不動産は、路線価の上昇率以上に値上がりしている感覚です。
東京都心部の時価は、路線価÷0.8×1.5~1.6=路線価×2倍あたりでしょうか。
場所によっては時価が路線価の3倍以上の地域もあると思われます。
今回は、相続税を申告する際に土地の評価を行う際に使用する路線価について簡単に見てきました。
次回のコラムは、「不動産を購入すると節税になる?」です。興味がある方はぜひご覧ください。

[~記事を書いた人~]

税理士 出岡 伸和